2019/05/14
ひろく古典ギリシア語・ラテン語で記された文献を扱う学問を、日本では西洋古典学と呼ぶ。では、英語ではこれをどう表記するか。「西洋」は western で「古典」は classic だから、えっと、などと頭をひねってみても徒労である。答えは...

2019/03/11
東京古典学舎の活動も今年で7年目になります。開設者たちの予想をいくらか裏切った、熱心な、現実のあるいは潜在的な学友諸氏の支えに感謝いたします。...
2018/02/14
みなさまこんにちは。早いもので、この4月で当学舎は開設5周年を迎えることになります。諸兄姉のあたたかいご支持により、おかげさまで「自由人のための古典語塾」はギリシア語・ラテン語とも、それぞれ入門・講読<中級>・講読と、3クラスずつが定着しています。通ってこられる塾生の顔ぶれもさまざま。仕事に区切りをつけられたシニア世代から、平日はお勤めをこなしながら週末を古典語学習にあてる方々、あるいは研究者を目指す大学生・大学院生、そして大学教員、なかには Skype による地球の裏側からの参加も含めて、ともにひとつの古典と向き合う時間を享受できるとは、思えばじつに希有なことではないでしょうか。 昨今、大学をめぐる話題はどちらを向いても息苦しいものばかりですが、しかし、たとえ既存の組織が「終焉」を迎えようとも、学問への情熱そのものが消えてしまうわけではない。そう勇気づけられる光景です。 今後は、こうして得られた「理想の読者」を念頭に、学舎設立の初志である出版事業を少しずつ前進させてまいります。安西クラスでは毎回の講読授業に向けて<自家製>のコメンタリーが用意されてきましたが、これを公開することがその第一歩となるでしょう。ご期待ください。 ひき続き応援していただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。 < H >
2015/09/14
看板もネオンサインも新聞広告もなく、ホームページがあるのみという「つつましやかな」広告活動にもかかわらず、たくさんの方が興味を示され、教室に見学に来られ、教室に通うようになるという事態に、ある種の驚きすら感じています。その理由の大半は、みなさんが人文学、そしてその中心にあるものとしてのギリシア・ラテン文献を読解するという行為の意味を理解しておられるということなのだろうと信じています。繁華街とはいえない場所で古典語教室を開くという「暴挙」に出た塾頭としては嬉しいかぎりです。 秋学期より、ギリシア語講読クラスではプラトン『饗宴』を冒頭から読み始めます。その他については、おおよそ、ギリシア語入門は28課、ラテン語入門は12課、ラテン語講読はセネカ『人生の短さについて』の4章あたりを読み進めています。ラテン語入門は収容人数の関係で新規生をお受けすることは困難かと思いますが、その他のクラスはまだ余裕があります。まずは見学にいらしてください。 なお、冬学期(1~3月)には、以前に試みたようなギリシア語初級と講読をつなぐコースを、ラテン語のそれも加えて、隔週程度で平日の夜のクラスとして試みる予定です。 < A >
2015/04/30
古典語塾の新しい年度が始まりました。すでにお知らせしたように、お勤めを持つ方々にも通えるようにと、時間割を変更しました。やっと、もっぱら古典語を読む知識を身につけるための民間の施設として、最低限の自立が可能な数の塾生に通っていただけるようになりました。現代を生きる人間にとっての必需としての古典語、というものに共感を寄せられる方々がちゃんといるという事実に安心し、また感謝しております。 正直に申し上げます。私はいわゆるヘレニスト、つまり古典学のなかでもギリシア語文献学を専門とする人間です。今日のヨーロッパという文明的アイデンティティーをめぐって、古典ラテン語によって書かれた文献が持つ意味を否定するような狭い郷党的意識は持ちませんが、それでもラテン語講座が2つとも小さな教室のキャパいっぱいに塾生がおり、ギリシア語教室はその半分にも満たない、という実情にやや不本意、の感想を持っております。 ギリシア古典世界は、人間社会のあり方として部族的共同体に代わる共同体の原理をはじめて模索した先達たちの、苦闘のあとを学べる領域です。文字は今となってはいくらかエクゾティック、多様な方言形の存在、と数えあげれば障害は小さくありません。しかし学ぶ価値は小さいどころではない、と信じています。年度の途中でも「自力で古典と格闘する」目標に向かって進めるよう協力は惜しみません。意欲ある学習者を広く求めます。 < A >
2014/10/01
西洋古典語を個人の資格で広めたい、という、いくらか「途方もない」と揶揄されそうな試みを始めてから、もう早いもので、満一年が経過しました。参加するひとびとの理想的な人数(教室の継続にとっても、参加者の進歩にとっても)には、まだいくらか及ばない点がありますが、通っている方々の熱心なことには、感謝しています。...
2014/02/11
雪も解ける季節となりました。おくればせながら、新年の挨拶と、ちゃんと、この学舎が活動しているというご報告と、新しい春に向けて準備をしつつあることをお知らせしたいと存じます。...
2013/10/27
古典語塾が始まりました。 ホームページだけで教室の開催をお知らせし、生徒の募集をして、はたしてひとが集まるものか?という危惧はありました。それでも、複数のクラスを、なんとか開始することができました。ともかく一生懸命に授業を続けていくしかありません。...
2013/08/16
西洋古代の人々が遺した書物に関する教育と研究と出版とを目的とする、この小さな施設を設立しようとする側の意図は、簡単なものです。...