西洋古典語を個人の資格で広めたい、という、いくらか「途方もない」と揶揄されそうな試みを始めてから、もう早いもので、満一年が経過しました。参加するひとびとの理想的な人数(教室の継続にとっても、参加者の進歩にとっても)には、まだいくらか及ばない点がありますが、通っている方々の熱心なことには、感謝しています。
もうひとつ意外な感謝があります。教室の為の教材(特に中級用)をつくることで、塾頭本人の古典語読解・解釈能力が進歩しているらしい、という自覚がかなりあることです。現役の大学教師だった時にいったい何をしていたのか、という、いくらか後ろめたい気持ちもありますが、きっと雑事から解放されたということもあると思います。べつにこれは嫌らしいかたちの自慢ではなく、教室への、そして読書をともにしてくれる方々への感謝です。
注釈書その他の研究文献を出版する為の準備についても、少しずつではありますが、足場を固めつつあります。二年目からは、これを形にできるよう励みたいと思っています。
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