近世ラテン語講読:ホッブズ『市民論』


人間が互いに際限なく自らの力を行使し、相手を潰そうとすれば、その相手もまた同じ原理によって行動し、結局のところ誰にとっても不毛な状況に陥ってしまう。この「自然状態」すなわち「万人の万人に対する戦争」を乗り越えるにはどうすればよいのか。こうした知恵が、まさに今、切実に求められているように思われます。

    万人の万人に対する・・・ 

 

土曜日(隔週)19:30 ~ 21:00

[ 3月 2,16 ]

 

春学期(4〜6月)全6回

4月 13,27

5月 11,25

6月 8,22

 

教材:

H. Warrender ed., Thomas Hobbes: De cive. The Latin Version. Oxford 1983.

 

 

講師:平子 友長 / 堀尾 耕一

【講師紹介】

 

近代政治哲学の始祖と目されるホッブズは、若い頃にはトゥキュディデスやアリストテレス『弁論術』の翻訳を発表するなど、古典語への造詣がたいへん深い人物としても知られています。母国イギリスが「清教徒革命」の動乱に見舞われるなか、亡命先のパリで1641年に完成を見た本書は、未だ書かれれていなかった第1部「物体論」、第2部「人間論」を承ける『哲学原論』第3部として構想されました。近世ラテン語のお手本としても、また「市民社会」の原理を考えるための素材としても、最良のテキストとなることでしょう。

講師として 平子友長(たいらこ ともなが)氏をお迎えし、政治思想史的な観点からも丁寧に検討を加えていきます。2020年度より開講、ただいま第10章を講読中。



年間スケジュール

春学期:4、5、6月

夏学期:7、8、9月

秋学期:10、11、12月

冬学期:1、2、3月

受講料

毎週の講座:各学期10回分につき 25,000 円

隔週の講座:各学期 6回分につき 15,000 円

 

学期ごとに銀行振込にて前納をお願いしております。

教材

教材は基本的に各受講生においてご準備ください。「ラテン語入門」の教科書、および洋書に関しては、Amazon など通信販売によって容易に入手することができます。どうしても調達が難しい場合にはご相談ください。